2018年度のバイオレンスおすすめアニメランキング 8

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの2018年度のバイオレンス成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年01月13日の時点で一番の2018年度のバイオレンスおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

74.6 1 2018年度のバイオレンスアニメランキング1位
邪神ちゃんドロップキック(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (460)
1731人が棚に入れました
魔界の悪魔である「邪神ちゃん」は、ある日突然人間界に召喚されてしまう。邪神ちゃんを召喚したのは、ボロアパートで暮らす女子大生「花園ゆりね」。ゆりねは、邪神ちゃんを呼び出したものの魔界に帰す方法がわからない……。仕方なく一緒に暮らし始めた二人だが、邪神ちゃんいわく、「召喚者が死ねば魔界に帰れる」そう。そこで邪神ちゃんがとった行動とは……!?

声優・キャラクター
鈴木愛奈、大森日雅、久保田未夢、小坂井祐莉絵、小見川千明、佐々木李子、飯田里穂、原奈津子、荒浪和沙、寺田御子、山田麻莉奈、山下七海、田中美海、M・A・O、遊佐浩二

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

邪神ちゃんの召喚エピソードからの開始ではなかった第1話。面白かったです。(最終11話目:「必殺のドロップキック」がまったく必殺でない件について…。)

同タイトルのコミック原作は未読で放送された第1話のみ観ましたが、ファーストインプレッションは「かなりグッド」でした。たぶん完走すると思いますが、特に何も書くことがなければレビューの更新は完走後にでも。

とりあえずOPのナレーションと主題歌の歌詞で、ここをきちんと観て聴くことで邪神ちゃんとゆりねのおおよその関係はわかります。

なぜかすき焼きパーティーで始まる第1話でした。

アニメの公式ホームページを見ると追加キャラはいるみたいですが、第1話Aパートのここでメインキャラクター(花園ゆりね、邪神ちゃん、メデューサ、ミノス、ぺこら)が概ね勢ぞろいといった感じでした。

メデューサやミノスという名前も神話としては比較的ポピュラーなギリシャ神話に由来するものでしょうから、メデューサの目を普通の人が直接見たら石化してしまうんじゃなかろうか、とかミノスはたぶんミノタウロスのように力持ちだろうなというのはなんとなく想像できますね。

ゆりねとぺこらがどんな奴なのかというのはストーリーの中でしかわかりませんが、それでも第1話として必要な要素は伝わってきたと思います。

一見ただの人間っぽい(ただし眼帯とかしててゴスロリ服)なゆりねがこのコミュニティの頂点に立てている明確な理由とか、邪神ちゃんの召喚の経緯についてはもしかしたら今後放送されるエピソードで具体的描写があるかもしれません。

とりあえず、邪神ちゃんの不死・再生能力がストーリーの要にあるのは間違いないです。これのおかげでどんなに容赦のない描写でも、ギャグで済ませてしまえる…(笑)。

わりと視聴者を信じた作りというか、合う合わないはけっこうありそうですね。人を選ぶとは思いますが私はとても面白いと思いました。

作画は良い意味で「漫画的」ですね。これも合う合わないがありそう。

2018/7/17追記:
第2話まで視聴。メデューサのポジションが何となくつかめましたね。あと、邪神ちゃんのポンコツ度合いが第1話以上でした。

余談:「医療用の瞬間接着剤」というものが実用化されています。基本的な成分は家庭用のものと同じです。

2018.7.19追記:
原作を一気読みしてしまいました。なるほど、これは1話登場だった各キャラの原作初出回をあえてやらないのは英断かも?

おそらく追加のキャラについては、原作も面白いからエピソードを拾っていくのではないでしょうか。

2018.8.8追記:
第5話まで視聴終了。原作でも作中でパロディー、オマージュネタが多く、アニメでもそれは引き継がれています。5話だと巨大カマキリ(刃牙)とか。

書泉グランデにおいて作中で作品アニメ化の広告が出ているという、メタな開幕でした。これまでも作中では多くの実在店舗が出てきていますし、作中での神保町や秋葉原の街並みの背景もわりと現実準拠ですね。

3話くらいから定常運転に入ったのか、原作をほぼなぞるエピソードが増えてきましたが、各キャラの初登場に関しては婦警の橘芽依や氷ちゃんなど一部のキャラを除いて、ほとんどのメインキャラでは原作改変するつもりのようです。

ただ、原作での設定維持を念頭に置いた改変のようであまり気にはなりません。しばらく前からペルセポネⅡ世、そして5話ではぽぽろんとぴののキャストがEDでクレジットされていましたが作中ではまだ一度も名前が呼ばれていません。これはこれで、面白い(笑)!

2018.8.15追記:
第6話: 邪神ちゃんのオヤジギャグとか駄洒落にはとても親近感が湧きます。今回だとモハメド・アリとか、私も時々言っていますし。

後は、「遊佐未森」と「焼そばBAGOOOON」が個人的には良かったですね。たぶん面白くない人には何も面白くないとは思いますが。

あと、別に面白くはないけど懐かしかったのは、タイガージェット・シン…。

2018.9.18追記:
第11話: 最終回でした。決まっても致命的でない技は、まったく「必殺」ではありません(笑)。回鍋肉の作画、妙に良かった気がします。そして、ムダ(?)に歌がうまい邪神ちゃん…。

アニメ公式ホームページのキャラクター紹介で、ペルセポネ2世が最終回までついにシルエットのままでした。キャラ紹介文もまったくアニメ本編の状態を反映していないのですが、これはOVA製作か2期目を期待しても良いのでしょうか…?
(あるいはBOX下巻に未放送の12話目が入って、そこで合流なのですかね…?)

人を選ぶ作品だったと思いますが、個人的にはとても楽しめました。ただ、ギャグのネタはいちいち古かったりマイナーだったりするものが多かった気がする…。

¡Hasta la vista! Baby!(じゃあな! ベイビー!)

投稿 : 2025/01/11
♥ : 49
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ちょいグロドタバタコメディ!?

原作未読。最終話まで視聴。

ちょっとグロい、ドタバタコメディ。
「メイドラゴン」や「ガヴリール」的な物語を期待していたけど、かなり毛色が違う気がする。

かなり自分勝手で図図しくてセコくて・・・。
こんな邪神ちゃんの傍若無人な振る舞いに対して、召喚主のゆりねが、かなりグロ目に制裁を加える構図。

邪神ちゃんの傍若無人な振る舞いに不快感を感じてしまうのがマイナスだけど、グロ目の制裁でチャラになる。
まあ、笑えるところもあるんだけどね・・・、というレベル。

好みが分かれちゃうでしょうね。

各キャラの登場エピソードを割愛しているせいで、各々の関係性が探り探りなのも、原作未読組にはつらい。
第1話の冒頭の{netabare}邪神ちゃんのぺこらに対する{/netabare}理不尽な態度とか、正直、笑えなかった・・・。
むしろ、危うく第1話の途中で切りそうになるくらい不愉快な立ち上がりだった。

ぺこらの扱いの悪さに関しては、最後まで、笑えないどころか、不愉快でしかなかった。
本人の性格の良さ、真面目さが、余計にそう感じさせてしまうのだと思う。

作画は別に悪くはないんだけど、「メイドラゴン」を期待していましたからねぇ。
{netabare}尻尾の輪切り{/netabare}とか見ると、やっぱり、京アニの作画ってすごいんだなぁと・・・。

投稿 : 2025/01/11
♥ : 37
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

和やかなる魔境

原作コミックは未読。
(ただしスピンオフ短編webコミックの『ミノスのビーフ100%』は何故か読みましたw
原作者どんだけ肉を崇めているのでしょうw)

タイトルと主人公・邪神ちゃんのビジュアルの組み合わせからして、
ツッコミ待ちのオーラが迸るギャグ作品w
あの下半身でドロップキックってwせいぜいテイルアタックしかできんでしょうとw

視聴する内に邪神ちゃんが地面を這いずる音が妙に病みつきになりましたw
第七話で邪神ちゃんが{netabare} 足を獲得した回、寂しかったですw
早く尻尾でズリズリしてって感じで……w大蛇丸禁断症状!?{/netabare}

蓋を開けてみれば、自身を人間界に召喚した女子大生ゆりねに
テイルアタックもといドロップキック決めて魔界に帰るぞ!
と勇んでは返り討ちに遭う、自称・高レベル悪魔である邪神ちゃんのクズデレぶりと、
その周囲の様々な方向にイメージがズレている天使&悪魔たちによる、
出血多量だけどユルい不思議な味付けの闇鍋コメディでした。

繰り広げられる日常につい和んでしまうけど、
何か間違ってる気がする罪悪感が独特の余韻でした。

実際、毎回、何となくテキトーにメデタシメデタシしているように見えて、
ゆりねを打倒して魔界帰還という、邪神ちゃんの宿願も、
天使の輪っかを取り戻して天界帰還という、ぺこらの悲願も、
邪神ちゃんからメデューサへの一方的な依存関係による、
邪神ちゃんのクズの加速抑制にしても、
問題は何一つ解決していないw
焼き肉だの、すき焼きだの、BBQだの。
みんなで肉パーティーで団らんしている場合ではないのですw

にも関わらず、まぁいっかと日常に委ねてしまう魔力がアブナイですw
流される内に私も七つの大罪の怠惰辺りから一通りの罪を犯したくなる衝動に駆られるw
視聴していること自体を懺悔したくなりますw

やめろーー!{netabare} 邪神ちゃんがぺこらから奪った弁当を、あんなに旨そうに描くんじゃねーー(>'A`)> {/netabare}


放送期間中、ネット配信はAmazon独占と言うこともあってか、
作中Amazonが実名(或いは{netabare}戦士名{/netabare})で出張って来たのもシュールだった本作。

ゆりねの邪神ちゃんに対する多彩な折檻需要に応える、
豊富に品揃えされた武器&拷問器具の数々がネットで気軽に入手できるw

真の最終回である12話(或いは{netabare}水着回{/netabare})の囲い込みと合せて、
世界を席巻する巨大企業の脅威も感じた?アニメ鑑賞でしたw

投稿 : 2025/01/11
♥ : 35

85.8 2 2018年度のバイオレンスアニメランキング2位
ゴブリンスレイヤー(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (1048)
5049人が棚に入れました
「俺は世界を救わない。ゴブリンを殺すだけだ。」
その辺境のギルドには、ゴブリン討伐だけで銀等級(序列三位)にまで上り詰めた稀有な存在がいるという……。
冒険者になって、はじめて組んだパーティがピンチとなった女神官。
それを助けた者こそ、ゴブリンスレイヤーと呼ばれる男だった…。

声優・キャラクター
梅原裕一郎、小倉唯、東山奈央、井口裕香、内田真礼、中村悠一、杉田智和、日笠陽子、松岡禎丞
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

英雄譚には決して載らない名もなき男の話

2019.01.06記
原作未読


重たい話と聞いたので。シリアスものは好物なのです。
全12話のダークファンタジー。下手なあらすじより↓のキャッチコピーが分かり易いです。

『俺は世界を救わない ゴブリンを殺すだけだ』

{netabare}目の前で姉をゴブリンに凌辱されて殺されたトラウマを基盤に{/netabare}ゴブリン殺しに執念を燃やす寡黙な男の物語です。
RPGでもステータス低め。こんぼうで屠れるくらい非力。雑魚キャラの代表格のゴブリンですが、習性を聞くとけっこうパンチが効いてる感じです。
臆病。集団で村を襲う。略奪種族で物を作る発想はない。メスがいないため他の種族(人間とか)に種付けする。対人間の場合、男は殺し女は輪姦す。生き残ったものは学習し力を蓄えてく。成熟度にあわせて、ホブ・シャーマン・ロート・チャンピオンなど意外と種類豊富だったりもします。
まあ同情の余地はない感じです。{netabare}子供のゴブリンを容赦なく叩き殺すシーンがありますが感情動かされることはありません。当たり前のことです。とはいえ珍しい描写ですね。子供に手をかけるのってご法度みたいなところがありますから。{/netabare}

エログロに目がいきがちではあります。ゴブリンの習性を鑑みて、主人公ゴブリンスレイヤーVSゴブリンのシンプルな対決構造でもあります。無論エログロないしバトルの賞味期限はそれほど長くないため屋台骨が必要です。この作品の場合はこちらを面白く感じられるか?なんだと思います。それは、、、


 愚直にPDCAを回す職人の話


1話 ビジュアルで視聴者を引き付ける
2話 世界のルール説明
視聴理由がカタルシスを得る目的なら違いますし、物語構成は後半追い上げ型ともちょっと違いますので、2話まで観て肌に合わなければ撤退可でしょう。
そしてこの主人公であるゴブリンスレイヤー。ひたすらゴブリンを狩る男は実は意外と弱い。ステータスはきっと半端なものでしょう。だからこそ、考えて実践し修正しそして繰り返す。感情を廃した極端なまでのストイックさは弱さを覆い隠すための鎧のようにも思えます。

世界を救う勇者ではなく、町の一介の小鬼殺しにスポットをあてる発想は自分には新鮮でした。その昔やっていた某『プロジェ○トX』が好きな御仁にはこの物語はけっこうしっくりきそうな気がします。どこかしら中島みゆきの歌声が聞こえるようなそうでないような。“女神官”“妖精弓手”キャラの固有名称無い理由が名もなき地上の星の物語だからというわけではよもやあるまいとは思いますが。。。
自分はしっくりくるものがあって楽しめました。

なお、コミュニケーションを取るのがド下手な今後の彼が心配です。待つ女“牛飼娘”を筆頭に、好意を寄せてくれる面々から影響を受けてさらに一段レベルが上がって欲しいですね。
{netabare}協力を仰いで総力戦へと繋がった最終盤は意外と彼には人望のあることがわかりました。一人の限界を超えて複数人のパーティをマネジメントできるならレベルアップも可能でしょう。{/netabare}

淡々というより黙々とした展開。その中で“妖精弓手”“女神官”“牛飼娘”“受付嬢”ら女性陣がアクセントを加えて飽きのこない作り。良作です。



■余談 ※あくまで個人的所感です
リアルでも“女子高生コンクリ詰め殺人事件”を筆頭に、国内においても、まるでこの作品で描かれたゴブリンの所業と思しき事件はあるとの前提ではありますが、規模と実態という意味で、
{netabare}本作は『竹林はるか遠く-日本人少女ヨーコの戦争体験記』に記述されている世界の異世界版と見立てて鑑賞してました。
※詳細は省きますが一言でいうと敗戦後の引き揚げ体験記で、原典はアメリカの中学校で教材として扱われておりました。しかしこの物語を当の日本人が知りません。{/netabare}
{netabare}誤解無き様、特定の国・民族を貶める意図はありません。事実の把握、起こったらどう対処するか、起こらないようにどう対処するか、それ以上でも以下でもないです。己の思考に自信満々との傲慢さもなく、集合知を信頼したいので事実は共有されるべきと考えてます。これをもって憎しみを増幅させるから止めろとのご意見は拝聴しても、「仮に起こったらどうするか?」または「同じことが起きない様にどんな準備をしてるか?」と問うことになると思います。{/netabare}

第二第三の剣の乙女を生まないようにするのが男子の務めでしょう。

{netabare}「わかってもらいたかった 怖くてつらくて痛くて恐ろしくて そんなことがこの世にあって そういうことをするものがこの世界にはいる 分かってもらいたかっただけです」剣の乙女(第9話){/netabare}

奇しくも世界を救った勇者さんが言ってるじゃないですか。

{netabare}「僕たちが世界を救ったって村が滅んじゃったらやだもんね~」勇者さん(最終話){/netabare}

{netabare}その勇者さん、魔人王を前にしてこうも言ってました。「これが終ったら村に戻って三人でお祭りに行くんだー!」(10話)。{/netabare}

大事を成す(世界を救う)者にも依って立つところ(村)は必要です。足元を支える裏方さんのお話でした。



視聴時期:2018年10月~12月 リアタイ 

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2019.01.06 初稿
2019.06.22 追記
2021.08.20 修正

投稿 : 2025/01/11
♥ : 89
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

TRPGの世界観に抗い、サイコロの出目に左右されず生きる

アニメーション製作:WHITE FOX、監督:尾崎隆晴、
シリーズ構成・脚本:倉田英之、脚本:黒田洋介
キャラクターデザイン:永吉隆志
原作:蝸牛くも

RPG世界に存在するモンスターのなかで最弱とされるゴブリン。
退治しても稼ぎが少ないため、冒険者たちは要請を避けることが多い。
しかし、ゴブリンだけにこだわって討伐する男がいた。
多くの人々は蔑みも込めて、彼をゴブリンスレイヤーと呼んだ。

残酷描写が話題になった作品で、海外からの人気は高い。
その理由として考えられるのは、
主人公のキャラクター像だと想像する。
復讐の炎に身を焦がす、過去に傷を持つ男というのは、
ハードボイルドを好む層に魅力的に映るのかもしれない。

元はアスキーアートを使用した二次創作的な作品で、
ゴブリンだけを殺す男がいても面白いのではという
単純な発想から生まれ、様々な既存作品のキャラクターを
当てはめて発展させたものだ。
そんな経緯からか、登場人物たちには全員名前がない。
例えば主人公のゴブリンスレイヤーは、
ドラクエに登場する「さまようよろい」がモデル。
鎧兜の後ろから出ている赤い飾りのデザインなどは、
完全に「さまようよろい」と同じだ。
ほかにも牛飼娘が『銀の匙』の御影アキだったり、
鉱人道士(ドワーフ)がハンター×ハンターのネテロ会長だったりと、
言われてみると、確かに似通ったデザインだったりする。
調べてみると、それぞれモデルがあるので面白い。

さらに世界観はバックボーンとされているTRPGという、
テーブルゲームのひとつである会話型RPGを想定している。
プレイヤーはサイコロを振ることで運命が決まっていく。
作中で頻繁にサイコロが出てくるのはそのためだ。
ゲームマスターという全体を裁定する神のような存在がいて、
秩序や平和を望む人々と魔人王が支配する混沌を
目指す勢力に世界は二分されている。
これらを理解していないと、
作品の全体像が見えないのが正直なところだ。

というのも、この作品をリアルなRPGというつもりで
観ていると、かなり多くの部分で疑問を感じてしまう。
まず、ゴブリンをこの世界で弱いとしている
説得力をほとんど感じることができない。
もちろん、RPGをやったことのある人なら
事前のイメージでそう思えるだろうが、
この作品のゴブリンは知性がないといえど、
普通に剣を振り回してくるし、毒を塗った弓矢も放ってくる。
毒にやられると短時間で死んでしまう。
死亡すると生き返ることができない。

この世界では物語の何年も前からゴブリンによる殺戮が頻発している。
性格は狂暴で、人間を殺して強奪することを当然と思っている。
そんな危険な相手が雑魚と見なされ、相手をするのが
駆け出し冒険者しかいないということが既に納得できない。
当然ながら、複数で来られたらやられてしまう。
シャーマンや「渡り」などの上位種がいれば尚更のこと。
これは国家レベルで対処しなければならない事件だ。
しかも、ゴブリンはオスしかおらず、女性の人間を襲い、
短い期間で自分の子供を何匹も産ませることが可能だという。
だとすると、ゴブリン相手に女性の冒険者、
しかも駆け出しが討伐に向かうことなどあり得ない。
これは、より残虐シーンを描きたかったためだけと思え、
個人的には、設定が破綻していると感じた。

また1話でリアルな描写を入れているのは良いのだが、
{netabare} そのままの世界観で物語が進むのかと思うと、
その後は、百匹以上はいると思えるゴブリンたちを、
たった5人で殺してしまうなど、
どう控えめに見てもリアルなどとは思えない。
相手が毒を使うときに限って、
毒に反応するカナリアを連れて行くのも{/netabare}ご都合主義だ。
リアル描写として納得できるのは、
洞窟で長い剣を持っていくのはタブーということや、
大量のゴブリンを刺すときに血糊で滑るので、
敵の武器で殺していくというところくらいなもの。
途中からは普通の異世界ものとなってしまった印象だ。
またゴブリンスレイヤー以外のキャラの掘り下げも
ほとんど見られず、凡庸なストーリーといえる。

ただ、この作品をリアルなどと考えずに、
残虐シーンのある異世界ものという感覚で、
そしてTRPGということを踏まえて観ると楽しめる。
{netabare} 例えば、8話でゴブリンスレイヤーが、
死にかけるのだが、{/netabare}
TRPGの神のような存在が興じる不条理な世界に
抗うという描写があって、面白いと思った。

全体の作画の雰囲気や効果音、OPの音楽などは
この作品にとても合っていたと思う。
また、全12話の物語を俯瞰して、
ゴブリンスレイヤーの人生を追って考えてみると、
構成や脚本は上手くまとまっている。
これは、最後の2話分の展開が優れていたことが大きい。
視聴者は最初から少しずつ
ゴブリンスレイヤーの苦悩を見せられている。
{netabare}村が襲われ、大好きな姉が目の前で凌辱され惨殺されたとき、{/netabare}
怖くて動けなかったことに対して自分を責め続け、
ゴブリンを殺すことに異常な執着を持つようになる。

そんな心を失った男が次第に、他人に心を開き、信頼を得ていく。
多くの人々の力を借りて{netabare}大量のゴブリンから牧場を守ったことで、
ゴブリンスレイヤーのなかで何かが大きく変わった。
その結果「ゴブリンを殺すだけ」ではなく、
「冒険者になりたい」という将来の希望を
初めて口に出すことができたのだった。{/netabare}
苦しみも哀しみも、そして喜びも他人と分かち合えることが、
人生をより豊かにすることを彼は初めて知ったのだ。
このゴブリンスレイヤーの心情の変化に
至る展開は上手く描いていた。
ラストに続編があるようなテロップが出たが、
ひとつのお話として、現時点でしっかり完結している。

自分の望むことを得るためには、
サイコロの出目になど左右されないほどの
何かをやり切るだけの強い意志と
周りを動かすだけの力が必要なのだ。
(2019年2月9日初投稿)

投稿 : 2025/01/11
♥ : 84
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

現実の魔物退治ってこういうことだよね・・・

原差悪未読。最終話まで視聴。

【衝撃的な第1話】
すでに多くの方がレビューされているので、詳しくは語りませんが・・・。

{netabare}衝撃的でしたね。
インパクトがありました。
ここで引いちゃう方には、残念ながら向かない作品と言うことになるんでしょうか。
そして、エロさとともに強調されたのがグロさ。

魔物退治って、現実にはこんな感じなんだろうなって思いました。
どこかファンタスティックに描かれることが多い魔物退治ですが、現実ってこうなんだろうな、っていう・・・。{/netabare}

【決して最強とはいえない主人公】
{netabare}かなり苦戦してましたね。
力で圧倒するというよりは、『知恵で勝つ』戦闘。

数で圧倒するゴブリンに苦戦するとか、結構リアル。
ここでも、現実の魔物退治を感じることが出来ました。{/netabare}

【ほのぼのほっこり日常パート】
{netabare}対照的に、日常パートは、ほのぼのほっこり!
平和な日常にホッとします。

ほのぼの日常パートと陰惨な戦闘パート。
このギャップが、この作品の魅力の一つかと・・・。{/netabare}

【物語を盛り上げる豪華声優陣】
小倉唯、井口裕香、内田真礼、東山奈央、中村悠一、杉田智和、松岡禎丞、日笠陽子・・・。
贅沢な声優陣ですよね!

投稿 : 2025/01/11
♥ : 63

74.9 3 2018年度のバイオレンスアニメランキング3位
DEVILMAN crybaby[デビルマン クライベイビー](Webアニメ)

2018年1月5日
★★★★☆ 3.9 (329)
1054人が棚に入れました
永井豪さん漫画家デビュー50周年を記念し、2018年に新作アニメとして蘇る『デビルマン』。タイトルを『DEVILMAN crybaby』とする本作は、「Netflix」にて全世界190カ国に、日本語のほか9ヶ国語の吹き替え版と、25ヶ国語の字幕版で配信される予定です。

声優・キャラクター
内山昂輝、村瀬歩、潘めぐみ、小清水亜美、田中敦子、小山力也、津田健次郎、木村昴、KEN THE 390、YOUNG DAIS、般若、AFRA

shino さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

悪魔を憐れむ歌

サイエンスSARU制作。

ギュスターブドレの挿絵に感動した青年が、
若さと才能で一気呵成に書き上げた魔王ダンテ。
少年向け雑誌が大きな変革期の時代、
連載誌の休刊により未完に終わるも、
確実に地力をつけ、感性を磨き、
次なるステップへと歩み出していく。
永井豪が描く神と悪魔の対立構造は、
逆説的に「人間性とは何か」を問い直し、
見事に完成度を高め結実することになる。
20世紀の黙示録デビルマンである。

湯浅デビルマン、打ち震えました。
よりポップに、より淫靡に、より華やかに、
カートゥーン的演出とフラッシュアニメ技法が、
難攻不落の世界観にこれほど刺激を与えるとは、
このアプローチに驚愕と感動を覚えます。
評価すべきは安直な焼き回しを回避したこと。
そして絶妙にエロいです。

弱い者は死ぬ、弱い者から先に死ぬ。
人の歴史はまさに「力」の歴史であろう。
SF的なドラマツルギーとヴィジュアル性、
デビルマンは愛を知り、愛に泣き、
人であり続ける、今日もどこかで。

これは天才が勝利した「夜」である。

投稿 : 2025/01/11
♥ : 81

阿紫カービィ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

人間ならば、恥を知るべきだ。

この素晴らしい作品に、感謝と賛美を!


一切の無駄のない『繊細な線』で描かれた人物、背景、そして鮮やかな色彩で、

淫靡で非情な世界を見事に表現。

私の5感、6感、総てを刺激され、すっかり酔ってしまった。


ちっぽけな『私観』でこの作品の感想を。


神は
『ビンの中で蟻を飼い、それを見ている子供だ』
(私の好きな映画での言葉です。)


悪魔は
人間に、甘い言葉をささやく。

それに流される人間、耳を貸さない人間…
そこで『人』は分岐するのではないでしょうか?

あと
悪魔は「約束(契約)」を守ります。
善も悪も 同等なのです(なんか 良い)

私は、悪魔は『人間に一番近い存在』と考えています。


そして、天使。
一番の『悪』ではないでしょうか?

天使は決して人間を助けません。
意志を持たない存在なのです。
(神の命(めい)のみで存在するともいわれています。)


この作品で
『天使=傍観者』と、私は考えました。

メディアに流され、まわりに流され、意志をもたず…
『悪魔狩り』をする、醜い存在。
(滑稽な現代人への皮肉か、否か?)


神、悪魔、天使、人間、そして『デビルマン』


明君は、子供の頃から、人の為に泣く事ができる、優しく哀しく強い人です。

『デビルマン』になってもそれは変わらず、悲しみを背負いながら、

悪魔と傍観者(天使)と、
涙を流し闘うのです。人間として。


涙には、色々な『涙』があります。

悲しい涙、後悔の涙、悔しい涙…そして
『嬉し涙』



明君は
人にたくさんの『嬉し涙』を流させましたね。


了君の涙も、悲しい、寂しい、そして嬉し涙であって欲しい。



嬉し涙ほど、苦しい涙はないのです。



私も叫びたい、
私を泣かせてばかりの君に


私は実在する人間だということ
いつか君に、温かい涙の意味を、苦しみを、教えたいんだ



明君と了君に
よく頑張ったね、と。。




あー!

電気グルーヴ、光岡自動車、感激でした(泣)



乱文失礼。

投稿 : 2025/01/11
♥ : 53

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

半世紀の時を超え蘇った半人半魔のデビルマン ついにアーマゲドンが映像化

2018年 Netflixで配信されたアニメーション

原作 永井豪 監督 湯浅政明 脚本 大河内一楼 音楽 牛尾憲輔
制作 サイエンスSARU

漫画 1972年~1973年 53話
テレビアニメ 1972年~1873年 39話
OVA デビルマン誕生編 1987年 妖鳥シレーヌ編 1990年 AMON デビルマン黙示録 2000年

多分すべて観たんですが記憶が混乱しています。
永井豪は学生運動から影響を受けたと思われるガクエン退屈男で混乱と崩壊のラストを描き、
少年マガジンに連載したデビルマンでは、テレビアニメと連動する形で、
異形のヒーローデビルマンと悪魔族の戦いを描くはずでした。
実際問題として、テレビアニメは多人数制作、漫画は一人でネームを考えると言う創作法の違いから、
同タイトルで全くの別作品が出来たのは、妥協を許さない永井氏の執念と言えるでしょう。

バイオレンスジャックやマジンガーシリーズでも世界の終末や崩壊を描いた永井氏ですが、
デビルマンは短い作品でありながら別格の評価を受けています。
少年漫画で滅亡ストーリーが初だったのかは分かりませんが、自分が読んだ中では最も古い作品です。
永井豪ファンクラブの会長だった筒井康隆は人類滅亡作を書くぞと宣言しつつ、
1969年に「霊長類南へ」という長編を書いているので、サークル内では盛り上がっていたテーマかも知れません。

50年代から60年代にかけて英米では大量の人類滅亡小説が発表されましたが、
デビルマンもその系譜であることは間違いありません。
これほどの名作がぽっと出であるはずがないのです。
例えばブッダとブラフマーの滅亡戦争を描いたロジャーゼラズニーの光の王など。

永井豪のデビルマンはテレビ版のキャラデザ担当からのスタートであるので、
キャラ造形がキャッチーで分かりやすいことが親しまれた理由だと思います。
デビルマンや妖鳥シレーヌやカイム、ジンメン、魔王ゼノンなど、
非常に優れているとはいえ、テレビアニメの怪物の範囲内です。
しかし、テレビアニメが迷走を始めた頃から漫画版は異常な展開を迎えます。
悪魔が人間に乗り移ると言う古~い発想を現代の若者に身をもって味合わせたシーン。
漫画版では女子高生の制服の下に溶解液を発する化物が見える回。
ここから始まる物語はヒーローものを大きく逸脱した地獄の黙示録です。

なので、前半のヒーローものから後半の種としての運命の切り替えをどう描くかが注目でした。
はっきり言って前半はいらないとも思いましたが、
編集部に却下されたデビルマンとシレーヌのSEXシーンはいれるべきと言う圧力もあったんでしょう。

半世紀近く前の原作を現代の設定でよみがえらせた作品ですから、
いろいろ噛み合わない部分も散見されましたが、ラストまで突っ走る潔さがこの作品の価値です。
ついに魔王サタンの美しいお姿がアニメーション化され、
デビルマンとの因縁も納得できる形(つまり原作通り)で決着がついた決定版。

パタリロに似てるとか変なところに突っ込まず、まずは全身全霊で味わって観るべき奇跡のリメイク。
あっなんかサターニャにも似てるような・・・・

気に入らない部分も多々ありましたが、ファーストインプレッションとしては盛大な拍手を送りたいと思いました。

どっちかと言うと怪作扱いですが。

投稿 : 2025/01/11
♥ : 34

85.3 4 2018年度のバイオレンスアニメランキング4位
はたらく細胞(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (999)
4902人が棚に入れました
これはあなたの物語。あなたの体内(からだ)の物語──。
人の細胞の数は、およそ37兆2千億個。細胞たちは体という世界の中、今日も元気に、休むことなく働いている。体に襲いかかるウイルスや細菌には徹底抗戦!そこには知られざる細胞たちのドラマがあった。擬人化モノの新定番、大人気コミック「はたらく細胞」が待望のTVアニメ化!誰もが共感できる、細胞擬人化ストーリー!

声優・キャラクター
花澤香菜、前野智昭、小野大輔、井上喜久子、長縄まりあ、櫻井孝宏、早見沙織、岡本信彦、M・A・O、千葉翔也、能登麻美子
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

Eテレで流せってばよってなもんよ

2018.09.30記


原作未読

人間体内の細胞の活躍を描いた擬人化もの。

・めっちゃよう知ってます
・単語は知っていて、役割はなんとなくわかる気がする
・単語だけは知っていて、何してるかはわかりません
・初耳です

数多の細胞を登場させながら、細胞の役割や性格をコメディ交えながら紹介していくスタイルです。
主人公はドジっ子赤血球♀と好戦的な白血球♂のお二人。
{netabare}
「死ねェ!この雑菌がぁぁっ!」
「ばいばい菌だ キリッ」
{/netabare}
第一話、白血球のセリフで継続視聴決定です。


で、この作品。デフォルメしたキャラ達がとても魅力的です。
その名の通りか、ガチムチ海兵隊ばりのキラーT細胞。
ちゃん付けするのが妥当な血小板ちゃん。
いつも笑顔で返り血を浴びてるマクロファージさん。
{netabare}ヒロイン赤血球の幼少時代から変わらぬ美貌を保たれてるマクロファージを井上喜久子さんが演じられてるのも個人的にはツボです。{/netabare}
きりがないので、続きは作品観てください。
デフォルメはキャラのみならず、体内の風景をマンションなどの構造物内だったり川や丘などの自然風景に見立てたりしてます。

私達がイメージしやすいようなキャラや風景画の設定、タイミング良く説明書きのテロップを挿入するなど置いてけぼりにさせない工夫。学術寄りな細胞というネタを丁寧に処理していました。


キャラの魅力に引っ張られながら以前の自分よりちょっと賢くなれてラッキー、みたいな作品です。
雑菌退治で若干血しぶき舞えど、子供と一緒の鑑賞に耐えうる内容にはなってるかと思います。



そして、地味ながら評価すべき物語の構成。

第1話「肺炎球菌」
第2話「すり傷」
第3話「インフルエンザ」
第4話「食中毒」
第5話「スギ花粉アレルギー」
第6話「赤芽球と骨髄球」
第7話「がん細胞」
第8話「血液循環」
第9話「胸腺細胞」
第10話「黄色ブドウ球菌」
第11話「熱中症」
第12話「出血性ショック(前編)」
第13話「出血性ショック(後編)」

{netabare}1話でおおかたのキャラを登場させての軽めのエピソードを導入とし、2~5話でなじみ深い症状をエピソードとして持ってきながら、3話のナイーブT細胞活性化では細胞の成長段階を、4話好酸球の活躍から替えの効かない存在である細胞の役割を説明してます。{/netabare}
{netabare}6話では本作の主人公赤血球・白血球の幼少時代?を8話では赤血球の仕事内容を描いたりしてキャラを深掘りしてたりします。そして7話のラスボス感。しっかり中締めもします。{/netabare}
{netabare}10話以降は前半の軽めの症状から一転して、深刻な症例を持ってきます。細胞たちが置かれる環境が深刻なものとなり思いもかけぬシリアスな展開です。
余計なお世話ですが、大丈夫ですかね?外の人。
最終話2つの展開と結末は、これまで細胞たちの活躍ぶりを描いていたからでこその説得力と言ってもよく、単発エピソードの連続という作品の特徴ながら、構成の妙を感じた次第です。
「私は最後まで酸素を運ぶよ。それが私たちの仕事なんだから」赤血球ちゃんの良き先輩ぶりには目を細めました。{/netabare}


OPはキャラソン、EDはClariS。


“今日も細胞たちは元気に働いてます”

全話観終えると、自分の体内に向かって一礼したくなりますね。
ためになって面白い。こういった作品は日中など子供たちが観れる時間帯で放映してほしいものです。


“いつかまた会う日まで ばいばい菌だ”

2期もあるのかな?期待したいです。



-----
2019.03.14追記
《配点を修正》


仕事 = はたらく

日々黙々とこなしてんなぁと思えば、単調に見える作風も渋みがあるということか。
2018年12月には1話だけの特別編も放送されました。

息子はオラオラな白血球に、娘はドタバタな赤血球に興味を引かれたようで、今でもたまーに話題にのぼることもあるくらいです。




視聴時期:2018年4月~6月 リアタイ

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2018.09.30 初稿
2019.03.14 追記
2022.01.16 修正

投稿 : 2025/01/11
♥ : 92
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

インナースペース

David Production制作。

価値観が多様化した現代では、
万人が求める大きな物語は死に絶えるのか。
ニッチな層に、ニッチな物語に鉱脈を求める。
ある意味、時代の必然である。

舞台は身体の中、細胞たちは、
あなたの為に一生懸命、黙々と働いている。
初回は物語・声優・音楽良し、
上々の立ち上がりですね。
血小板のキャラクターが特に素晴らしい。
小宇宙である人体、立派なサイエンスコメディだ。

ここから新しいものが生まれるのか、
優れた一手であることに期待しています。

2話~6視聴追記。
細菌から血管の中の平和を守る。
{netabare}かさぶたの偉大さは知っていたけど、
まさかこうやって、見せられるとは。
インフルエンザやスギ花粉と今日も働く細胞、{/netabare}
マクロファージ、ステロイド素晴らしい造形だ。
キャラクターがほんとに良いですね。

最終話視聴追記。
主題歌がやたらと耳に残る、
愉快で素敵なコメディだと思います。
こういうのもありでしょう。

投稿 : 2025/01/11
♥ : 82
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

お勉強しながら血小板ちゃんに癒される作品

原作未読。最終話まで視聴。

体内の細胞の働きを、分かりやすい擬人化アニメで紹介してくれる作品。
{netabare}赤血球が雑菌に襲われ白血球が助ける的な話ばかりだった気もしますが、{/netabare}とても面白かったです。

内容は教育用アニメっぽいけど、しっかり面白いのは凄いなぁと感心しながら視聴しました。

作画は、とても安定していて、力が入っている作品だな、というのが伝わってきました。

豪華な声優陣もとても良かったです。

血小板ちゃんに癒された方の多いんじゃないでしょうか?
かくいう私も、その一人です(笑)。

投稿 : 2025/01/11
♥ : 73

71.8 5 2018年度のバイオレンスアニメランキング5位
からくりサーカス(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (265)
1107人が棚に入れました
小学5年生の才賀勝は父親の事故死によって莫大な遺産を相続したことをきっかけに命を狙われていた。そんな折、青年 加藤鳴海は偶然にも勝と出会い、手を差し伸べることを決意する。しかし、勝を追ってきたのは人間ではなく高い戦闘能力を持つ人形使い達であった。窮地に陥った二人は突如姿を現した懸糸傀儡マリオネットを操る銀髪の少女しろがねに助けられる。こうして、日本で出会ったこの3人は数奇な運命の歯車に巻き込まれていく──

声優・キャラクター
植田千尋、小山力也、林原めぐみ、櫻井孝宏、佐々木望、黒沢ともよ、井上麻里奈、江川央生、岩崎諒太、石川界人

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

「藤田和日郎」力

仕事の一環で視聴。

原作は「うしおととら」とは違って知る人ぞ知る本当にコアな少年漫画マニアがこぞって絶賛するほどの藤田和日郎の名作。

原作が終わって12年越しのアニメ化ということで非常に丁寧かつ気合の入り方が違います。

キャラクターは本当に素晴らしく立ってるので、個性派ながらアニメ化しやすく魅力たっぷりなのですが、1話を観ると非常に駆け足で、早くも原作ファンからするとどこをカットされるのかが気になる不安な出来になっちゃっているのが残念。

ワンピースや進撃の巨人などの名だたる漫画原作のアニメは引き伸ばしや外伝を作れるほどの余裕が有るのに対し、原作人気が正直広まっていないので、ややおっかなびっくりしている様子が伺えます。これは名作漫画「BANANAFISH」でも同様のことが言えますけどね。

やはり既に絶大な人気のある漫画と中堅クラスの漫画だと、質よりも予算や視聴者の反応をモロに受けやすいので、原作ファンには物足りない出来になってしまうかもしれませんが新規ファンを獲得することを考えるとこれからどう盛り上がっていくかが大きな焦点になっている気がします。

少しでも気になった方がいらっしゃったら、原作を読んだほうがいいかも。アニメの再現度も含めてよくできていますよ。


しかしながら、もう「藤田和日郎」力としか呼びようのない大胆なプロットと、顔芸と言われるレベルの感情の揺れ動きが、アニメとして魅力のある作品になっています。やはりジョジョと同じで、原作が面白いので是非、原作を読んでもらうのが一番かと思います。

全話視聴:非常にもったいない終わり方でした。ちょっと少年サンデーは本当に危機的状況で、看板がコナン以外ないのと、もう少し原作を大切にしたり作家を大事に扱わないと潰れる気がしてなりません。漫画自体の市場が縮小傾向ですがいよいよ危うい領域になっている気がします。

投稿 : 2025/01/11
♥ : 23

Dkn さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

「一生残る恐怖と衝撃で一生残る愛と勇気をね!!」

速報だ!!

“最古の四人(レ・キャトル・ピオネール)”として、アルレッキーノ役を福山潤、
パンタローネ役を中田譲治、コロンビーヌ役を悠木碧、ドットーレ役を大友龍三郎が担当。

きたああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!

試写会で判明したのは、才賀正二役 田中正彦さん、才賀善治役 大塚明夫さん、ルシール・ベルヌイユ役 朴璐美さん。
作者自身が再構成し直した全36話構成がどうなってるのかわからないけれど、カットはあれどキッチリやって欲しい。


コロンビーヌ役の悠木碧さんがコメントで、

「愛情を哲学していくパートを担った子という印象です。
後に大きな変化も待ち構えているので、先を見据えて殊更丁寧に構成して演じられたらいいなと思っています。」

――と答えていた。なるほど。

期待しないでいようと思ったけどダメだ…早く明日になって下さいっ…



「世界中の子供たちに愛と勇気をね!与えてあげる前提で、まず怖がらせるだけ怖がらせてあげちゃうよーん!!
一生残る恐怖と衝撃で一生残る愛と勇気をね!!」

byジュビロ

投稿 : 2025/01/11
♥ : 22

37111 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

こんな話だったんだ。

1話視聴後感想と今後の期待度
一言コメント:かなり昔の漫画のアニメ化。うしおととらは好きだけどこれはあまり好きじゃなかった印象。しかも最後どうやって終わったのかも記憶にない。ので、新鮮な気持ちで見られる予感。

期待度:★★★★

うしおととら鹿子の人の作品全部見たのないんだけど、原作出だし部分だけちょっと見て覚えてた。でも最後こんな感じで終わったんだね。
今となっては、、、という感じでした。

投稿 : 2025/01/11
♥ : 12

71.9 6 2018年度のバイオレンスアニメランキング6位
フルメタル・パニック!Invisible Victory(IV)(TVアニメ動画)

2018年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (281)
1324人が棚に入れました
相良宗介たち「ミスリル」に、敵「アマルガム」が逆襲!
今度は本気の闘いだ!!

敵<アマルガム>のガウルン、ゲイツといった強敵を倒し、いつもの平和な日常が戻った「陣代高校」。
しかし、そんな日々は長くは続かなかった・・・。
失態続きの<アマルガム>は、本気で相良宗介たちに襲いかかってくる。
世界各地の<ミスリル>の基地が強襲される!
テッサ率いるトゥアハー・デ・ダナンが格納されている「メリダ島」もたくさんのミサイル、アームスレイブによって攻撃される。
一方、日本の宗介、かなめにも魔の手が追っていた!!

再び、宗介、かなめ、テッサたちに試練が訪れる!!!

声優・キャラクター
関智一、ゆきのさつき、木村郁絵、森川智之、夏樹リオ、ゆかな、三木眞一郎、根谷美智子、大塚明夫、西村知道、浪川大輔、山路和弘、杉田智和、てらそままさき、井上麻里奈、内田彩、茅原実里、津田健次郎、玄田哲章、速水奨、山口勝平、遠藤大智、斉藤次郎、代永翼、櫻井トオル

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

最終エピソード(11、12話)が、ひっそりと延期に…。最速はAT-Xで7/18、その他MX、サンテレビ、BS11で順次放送予定。

「Invisible Victory」の頭文字を取るとローマ数字のⅣ(4)になるという、なかなかにオシャレなタイトルを冠しての登場だった<フルメタルパニック!>シリーズの最新作。

今作ではミスリル的にはけっこう受難、アマルガム的にはしてやったりな展開になりました。

前作から間が空いたこともあり放送前にはシリーズの前の作品を再放送するなど、盛り上げにはそこそこ力を入れていたと思うのですが途中で製作が遅れてしまうなどして総集編をちょくちょく挟み、結局は放送予定の話数を6月いっぱいで使い果たしてしまったために10話が放送された時点で残りの2話の放送が延期となってしまいました。

幸い、残りの2話についても7月中に放送されることにはなったようです。けっこう面白かったけど、2018年春クールのベスト10には絶対に入れてやらない(笑)。

2018.7.25追記:
観終わってたけど更新し忘れ。面白かったです。1クールですけど、作中時間はけっこう経ってましたね。ナムサク編がエピソード的にもスケジュール的にもいろいろと辛かった…。

投稿 : 2025/01/11
♥ : 26

〇ojima さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

千鳥かなめ(が)かっこいいじゃないか!

正直中盤の闇バトルの物語は何の作品か分からなくなりましたが
最後まで観ていると繋がりとして必要なのですね。
この4期、最後4話からすっごくかっこいいです
テッサの回。楽しめました。
そして、かなめと宗介。お互いの思いを伝える場面はいまどき無いセリフですよ。
いいね直球!!ストレート!!
わかりやすいシチュエーションは大好きです!
テッサの恋心がなんとなく可愛そうですが。。。

次期
Ⅴ期待ちますよ。でも、なるべく早く観たいですね。

投稿 : 2025/01/11
♥ : 23

lumy さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

往年のファンが頑張ってついていくしかない。

原作は未読です。
アニメは1期からTSRまで視聴済みです。

これは・・・1話の期待感が現場の製作士気とともに
見事になくなってしまうパターンですねw
かれこれ10年以上前の作品なので、
いかに現代風にするか苦心したのは分かりました。
キャラデザも今の若い層が受け入れられるようになり、
CGの動きもずっと良くなっています。
それなのに・・・肝心の人物作画が溶けてしまってはダメですw

また、ストーリーについても、物語の終盤になるので
シリアスになってしまうのは仕方ないですが、
単なるミリタリーもので終わってしまうのが残念ですね。
良い意味でのラノベ感を忘れないでほしかったのですが、
4期はドンパチやって終わってしまった感があります。

あと1クールやれば完結できそうですが、
この4期で新しいファンが増えたとは思えないので、
往年のファンがロビー活動をするしかないですかねw

投稿 : 2025/01/11
♥ : 21

67.4 7 2018年度のバイオレンスアニメランキング7位
兄に付ける薬はない!2(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (57)
260人が棚に入れました
学園ライフをコミカルに描き、中国では累計約30億回の再生回数を誇る人気WEB漫画「快把我哥帯走」が原作。1期は、2017年春より日中両国で放送・配信。第1期と同様、イマジニアが、アニメーション制作、及び、日本でのTV放送までのコーディネート業務を担当。アニメーション制作は「アキンド星のリトル・ペソ」(プロデュース イマジニア株式会社)「がんばれ!ルルロロ」等のファンワークスが共に進行しております。脚本、監督は「やわらか戦車」、「英国一家、日本を食べる」、現在「アグレッシブ烈子」がNetflixで配信され海外を中心に話題沸騰中のラレコが担当。ファンワークスがアニメーション制作を担当する。2018年7月より放送・配信。

声優・キャラクター
中村悠一、雨宮天、小野賢章、花江夏樹

むらさきたましい さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

中国の学生生活もわかるギャグアニメ

中国本土では人気のあるアニメだそうです。

こすい兄と凶暴な妹が中心となる5分間のギャグ作品ですが、1期に続いて楽しめました。
また、中国での学生生活(ジャージで登校、軍事訓練もある)なんてのもわかるので、知識も増えました。

日本版の声優陣も豪華なので、お試しになっても損はないと思います。

投稿 : 2025/01/11
♥ : 10

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

仲良し兄妹(!?)の「時分(シーフン)」「時秒(シーミョ)」が送る、日常コメディ☆

この作品の原作は未読です。
もともと中国のWEB漫画として発表され、中国国内では5億回の再生数を誇る作品です。
でもこの作品はこれだけじゃないんです。
日本の少年ジャンプ+でも配信されているんです。
つまり日本でも認められた作品、ということになるんです。

その兆候は理解できない訳ではありません。
アニメ第1期は、2017年の春アニメで1クール…
ところが今回のアニメ第2期は堂々の2クール作品になりましたから…

アニメ第1クールは、天ちゃん演じる時秒のお陰で完走できたと思っていました。
でも今回この作品を視聴して思ったのは、天ちゃんだけではなく、兄の時分や開心など時秒を取り巻くキャラ全般的に面白いから完走できた事を改めて感じました。

でもとりわけ面白いのが時分と時秒の掛け合いです。
兄の時分は、結構だらしない感じ…時間とか、お金とか…
自分で散々食い散らかしておいて、いざという時の考えが浅はかなんですよね^^;
他力本願な部分も大いにありますし…
だからこの作品の中で一番空回りしているのが時分だと思います。

そして兄のとばっちりを受けるのが妹の時秒…という構図なんです。
そりゃ、兄に対して鉄拳制裁を加えたくなるのも理解できます。
でも、時々「あぁ、やっぱり兄妹なんだなぁ…」と思うこともあるんです。
例えば恋愛に対する態度や姿勢とか…

兄妹による日常ドタバタ系が嫌いじゃなかったらきっと楽しめる作品だと思います。
天ちゃんの魅力もたくさん感じられますし…

まぁ百聞は一見に如かずと言いますから、気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

2クール全24話の物語でした。
続編が制作されるなら絶対に視聴したいと思います。

投稿 : 2025/01/11
♥ : 9

scandalsho さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

中華風ショートコメディの第2期

最終話まで視聴。

1話5分足らずののショートコメディ。
妙に妹・時秒を可愛く感じてしまう作品。

第1期から登場人物も増えて更にパワーアップ!?

中国の学生生活が垣間見える作品(と言うと言い過ぎかな?)。

中華アニメとしては、面白い作品だと思います。

投稿 : 2025/01/11
♥ : 6

66.0 8 2018年度のバイオレンスアニメランキング8位
キリングバイツ(TVアニメ動画)

2018年冬アニメ
★★★★☆ 3.3 (249)
912人が棚に入れました
平凡な大学生・野本裕也(のもとゆうや)は、謎の少女・ヒトミと出会う。ひと気のない廃棄場にて、野本は彼女が獣の姿に変貌し、獅子の怪物と死闘を繰り広げる様を目撃する。彼らの正体は、人類の頭脳と獣の牙を併せ持った「獣闘士(ブルート)」。そしてヒトミは、最強の闘争本能を秘めた獣闘士「蜜獲(ラーテル)」だった。獣闘士たちは、古来より日本経済を支配してきた4大財閥、三門・八菱・角供・石田に抱えられ、その代理人として決闘を行い、覇権を争ってきたのである。そして野本もまたヒトミと出会ったことで、この獣闘士たちの熾烈な戦い「牙闘(キリングバイツ)」に飲み込まれていく──。

声優・キャラクター
雨宮天、羽多野渉、内田真礼、上坂すみれ、赤﨑千夏、潘めぐみ、浅川悠、本田貴子、柴田秀勝

ISSA さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

俺のコブラキャンぶちこんでやるぜ!!

これはセーフなのかw
爬虫類ち○こだからオッケーかw


原作パラパラと見ましたが、なんだこのつまらない漫画はと思ってた作品のアニメ化。

物凄いB級感漂うけど視聴してるうちに面白くなってしまう。
恐ろしやエロパワーw

前期だと十二大戦の寅ちゃんお尻に惚れたけど…
今期はラーテルちゃん君のお尻に惚れたw

意外と動くバトルとなぜか笑ってしまう濃いキャラが見てて楽しい。

視聴完了
B級アニメのお手本みたいなアニメでした。
作画が京アニだったり、きらら系の「ゆるほわ」なキリングバイツ…見たくないw
作画が少し汚くて、お色気&バトル…これですね。

主人公より上坂すみれさん演じるウサギちゃんが一番目立って可愛くって好きなキャラだった。

最後に2期あるかの様な締め、またするなら見たいです。

投稿 : 2025/01/11
♥ : 27

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

MARSランカーが火星や地球の命運をかけずに闇の賭け試合をやってる感じ?(本編と関係ありませんが、オシエちゃんが好きです。)→ 視聴終了、良かった!

第1話を視聴しました。原作は知りません。タイトルの「MARSランカー」はテラフォーマーズから。

まあ、「獣人」ということらしいのでベースが哺乳類以外の人は出てこないかもしれませんけどね。この作品に出てくる獣人はオカルト的な天然ものではなくて、遺伝子改造系の何らかのテクノロジーによるものらしいです。作中では獣闘士(ブルート)と呼ばれています。

賭け試合「牙闘(キリングバイツ)」は(表向きは戦後に解体されたことになっている)大財閥の代理戦争的なものらしいです。主人公(?)の大学生、野本裕也(のもと ゆうや)が行きがかりでこの賭け試合に巻き込まれていくという第1話でした。

裕也が組むことになるヒロイン(?)の宇崎瞳(うざき ひとみ)はラーテル(和名: ミツアナグマ)というメジャー感はないけどわりと獰猛な奴をベースにしたブルートです。

この手の異能バトル作品にありがちなのは「どんなに強そうでも男キャラから死んでいく」展開ですけど、本作ではどうなんですかね(笑)?

2018.3.6追記:
「導け!オシエちゃん!」が密かに気に入っています。本編と関係ない瞳たちとそのクラスメートのオシエちゃんによる日常パートと、それに絡んだ蘊蓄が語られた上で「だが、オシエちゃんは獣人でも何でもない!」の台詞と不遇なオシエちゃんで締める安定のCパート…(笑)。

2018.4.1追記:
最終回まで無事完走。特に期待して観てたわけじゃありませんが、バトルものとしては意外と良かったんじゃないでしょうか。

哺乳類縛りはありませんでした。爬虫類のワニとかコブラとか…。

「バカなバトル作品をやるんだ」という割り切りというか開き直りというか、変に気取ったところのない良作でした。動物の習性に関する蘊蓄とかも、バトルを邪魔しない適度な感じで良かったです。

最終回にも意外性がありましたし、原作の続きが気になるけどきちんと1クールの話はけりをつけたちゃんとした終わり方でした。

多彩な顔芸で楽しませてくれた三門(みつかど)の陽湖(ようこ)も、ありがとうございました(笑)!

投稿 : 2025/01/11
♥ : 27
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

セクシー&バイオレンスなケダモノバトルアニメ

あらすじ

{netabare}この国の政財界を支配する四大財閥。そのパワーバランスは裏で開催される
獣人の戦士「獣闘士(プルート)」同士のバトル「牙闘(キリングバイツ)」で決められて来た。

平凡な男子大学生はしょーもない理由から(←本当にしょーもないw)
牙闘に挑む獣闘士「蜜獾(ラーテル)」に遭遇し、戦いの渦に巻き込まれて行くことになる……。{/netabare}

同名原作コミック(未読)のアニメ化作品。


【物語 3.5点】
本能の赴くままにバトル描写するためのシンプルな構成。


上記の超設定による土台の上で、
序盤の小競り合いを経た後、中盤以降は、各獣人の回想も交えつつ、
ひたすらチームバトルロイヤル大会の描写に徹する。

エロ要素も{netabare}雌と交尾することしか考えていない蛇さんや、
発情フェロモンを撒き散らす猫さんなど、{/netabare}
お下劣な獣人も逐次投入されショーは低俗化。


毎回、波乱が巻き起こったED後には、おまけアニメ「導け!オシエちゃん」が挿入。
ヒロイン・ラーテルと共生関係にある鳥の如き性格を百合妄想として爆裂させ、
混迷に拍車をかける。


このままでは評点は底割れ必至だが、
こんな獣人バトルのために広げたような陰謀論設定の大風呂敷を、
1クール、一大会で、それなりに畳んでみせ、
意外と着地は決まっている。


【作画 3.5点】
ハミ尻美女獣人が躍動ということで、どーしても尻にばかり目が行ってしまいますがw
肉体描写は体幹を中心にまずまず。

その上で各ケダモノの特徴を再現した技の応酬など、
部位欠損も辞さないグロ表現も交えて
描写されるバトル作画は中々刺激的(あとはエロもw)


【キャラ 3.5点】
男子主人公は典型的な意志薄弱の流され体質。

ですが、これは獣人アニメ。人間主人公の影が薄くて何が悪い?
とばかりに開き直り、イライラは通り越すためか、
不思議とストレスは感じませんでした。


各獣人の性格&バトル設定を補強するケダモノイラスト解説は、
やや誇張やこじつけを疑わせる内容もあるもののw
ギャグ含みの煽りと割り切れば、盛り上がることも可能。

ヒロイン獣人・宇崎瞳の元ネタが小型食肉類のラーテルというのは変化球だが、
ドン引きする位の不屈の闘志など、
バトルの王道にマイナーなケダモノのしつこい性格がマッチ。


百獣集結の中、私のお気に入りはラビこと稲葉 初(うい)。
脱兎の如く逃げることと、穴を掘ること以外は、ほぼ戦闘力ゼロのウサギさんが、
凄惨な獣人バトルロイヤルに投入される悲劇は、癒やしももたらす一服の清涼剤でした。
(最後の{netabare}適者生存のオチも読み通りでしたが笑えました。
俺、あの会場にいたら多分ラビにベットするので一人勝ち確定ですw{/netabare})


【声優 4.0点】
全体的にテンション高め。

ヒロイン・宇崎瞳(ラーテル)役は雨宮 天さん。
「牙が鋭い方が勝つ!」(←毎回、決め台詞が強引w)と吠える勇ましい獣人ヒロインボイスに燃えるか、
男子主人公を「殺すぞ!」とパシリにするオラオラボイスに調教されるか、
反転、祠堂さんに手懐けられて頭をナデナデされる甘えボイスに萌えるか、
どれでも、お好きな方をお選び下さい。


ライバル・三門財閥を率いる令嬢・陽湖を演じた潘 めぐみさん。
形成有利の時は上から目線で勝ち誇り、不利の時は狼狽え、絶望する、
起伏の激しい明快なボイスでショーアップに寄与。
(最後は、{netabare}エロ的な意味でケダモノの餌食に……{/netabare})


ナレーション役の諏訪部 順一さんは獣人解説等で、
CV.篠崎 舞さんは司会進行役&次回予告で会場過熱に貢献。


私のツボ:毎回おまけアニメにて「オシエちゃんは獣人でも何でもない!」
のナレーションで締めるグタグタな幕引き。


【音楽 4.0点】
劇伴はロック中心で押しまくり熱戦を煽る。

OPのfripSide「killing bites」も今回はロック寄りのアレンジで闘争本能を追求。

EDもロックバンド・キツネツキの「ケダモノダモノ」
“あのコはどっから見ても ケダモノだもの”
ED映像……どっから見ても、美女のセクシーボディでした。
ありがとうございましたw


【感想】
ケモノで萌えだのフレンズだのも結構だけど、
たまには野生の本能剥き出しで、しばき合う(絡まり合う)やつが観たい!
などと欲望の赴くままに視聴したので満足度は高め。

ケモノアニメも近年は、ケモ耳からガチの獣人まで、癒やしからバイオレンスまで、
テーマなしのノンストレスな内容から、獣の設定を社会風刺に用いた重厚な内容まで、
幅広いラインナップで、気分に応じて視聴選択できて、
ケモナーにとっては幸せな時代ですね。

ロボットアニメにもソースを少し分けて欲しい位ですw

投稿 : 2025/01/11
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